▼公演概要
第2回公演

(ふうしんあしん)
作・演出:遠藤雄史
西遊記をモチーフに、理想郷を求めて戦い続ける人々を描いた逸作!
◆あらすじ◆
塔が国家の象徴である時代…。塔が民を護る時代。
塔が楽園の象徴である時代…。塔が人を縛る時代。
塔を壊そうとする男、塔を護ろうとする男。
二人の想いが全てを突き動かす。
-
日時
-
2002.2.9(土) 15:00〜/19:00〜
2002.2.10(日) 15:00〜
-
場所
-
盛岡劇場タウンホール
-
キャスト
-
【砕天】福士晴彦
【三杖】柏木史江(フリー)
【八海】安仁屋美峰
【伍如】布田智章
【銀憐】菅野崇
【波玉】國久知総
【咤金】遠藤雄史
【飛希】大館博昌
【三角】柿崎則子
【伯馬】市毛美穂子
【桂花】高崎美絵
【西卦】熊谷康亮
-
スタッフ
-
【舞台監督】福士晴彦
【舞台美術】安仁屋美峰
【舞台装置】安仁屋美峰 熊谷康亮 市毛美穂子
【照明】大館博昌 三嶋由利子(よしこ)
【音響】布田智章 佐藤悠一郎
【音響効果】藤原聖子
【衣装・メイク】高崎美絵 柏木史江(フリー) 柿崎則子 蠣崎彩
【宣伝美術】水原宏和
【映像効果】岩淵崇
【制作】菅野崇 羽深庸子 國久知総
-
料金
-
【一般】前売:1000円 当日:1200円
【高校生以下】前売・当日共:800円
▼公演の思い出
-
遠藤雄史
-
実は劇作家エンドウ(←こう書くとなんかスゴイ人みたい(笑))としては、2作目「封身亞身」が一番お気に入りだったりします。
旗揚げ公演「躯」が終わり放心状態の最中、ぼんやりとこの作品を考えていました。「塔」についての話しにしようというのは、結構前から考えていました。
「塔」=「バベルの塔」。「バベルの塔」=「破壊」「分散」「破滅」。安易な思いこみが頭に浮かびます。
壊すということは簡単なことではありません。
そのうえ、「壊す」というのは、さまざまな人間の営みを無に帰してしまう恐れがあるわけです。
主人公がそれを踏まえた上で、なおも壊すということは生半可な覚悟ではないはずなのです。
そんなことを考えながら、壊す側、護る側という単純な2極の対立構造を頭に思い浮かべました。
案の定、脚本のプロットは考えつきません。エンドウ自身、「壊す」というのは勇気がいるものだったからです。
そんなときに、ある人が言ってくれました。
「どうなるかわからないから壊すという選択肢が生まれる。壊さないと分からないものもあるんじゃない。」
衝撃的でした。そっかぁ…。そうも考えられるんだ。
よし、ただ壊すのではなく、徹底的に壊そう。主人公に、総てを壊してもらおう。
そして、生まれたのがチラシのキャッチコピー「ぶち壊すのさ」。
それからはとんとん拍子にプロットをたて、脚本を書き進めていきました。
練習、仕込みは苦難の連続でした。全員苦労したと思います。
その中でも、安仁屋と大館は一番苦労したのではないでしょうか。
役者としても、スタッフとしても一人前として急に放り出され、わけがわからない状態ながら、必死にくらいついてきてくれました。
書くと安っぽくなってしまうのですが、ものすごくがんばってくれました。
だからこそ、今ではTCTにいなくてはならない役者、スタッフになったと思います。
TCTの役者、スタッフがそれぞれの壁をぶち壊してくれた公演がこの2回目だと感じています。
そして、エンドウ自身、この本はもっとよくなると思っています。もう一度、修正して世に出したいと想いがある本です。